ユーザーの利益を考える

投稿者:

燃費のいい車に乗ることがユーザーにとって直接のメリットとなり、またそ
ういうクルマを開発することが、メーカーにとって直接利益となるような状況
を作り出せるならば、燃費効率のいい自動車の販売を促進して、社会全体とし
て二酸化炭素排出削減を行っていくのは、それほど難しいことではないのでは
ないでしょうか。
 実際アメリカでは、ガソリンの高騰を契機に、自動車市場の中に「大型車か
ら小型車へのシフト」という流れが自然と生まれました。燃料代の負担が大き
くなったことで、ユーザーが自然と燃費のいい車に買い換えようかと考えるよ
うになる。するとメーカーも燃費のいい車を作った方が商売になるので、開発
に力を入れるようになる…この急激な「小型車シフト」は市場メカニズムの実
効性を証明しました。しかし、同じことが日本でも起こったら市場が活性化す
るかと言えばそうとも限りません。なぜなら日本においては、燃費の違いはラ
ンニングコストに決定的な影響を与えはしないからです。
 日本で車を購入すると、消費税のほか、自動車取得税、重量税、年に1度の
自動車税といった税金を取られます。また維持には駐車場代や保険料が必要と
なります。その一方で、走行距離は1人あたり年間6000km程度と言われて
おり、諸経費と比べると燃費代がそこまでの負担にはならないのです。つまり、
「燃費がいい」という売り文句は、日本では買い替えを促進させる動機付けに
はなり得ません。「エコカー減税」という優遇税制があったからこそ、ハイブ
リッドカーが売れに過ぎないのです。日本でこれからエコカーを普及していく
ためには、経費の中で燃費の占める割合を上げていく必要があります。つまり、
政策として自動車諸税を撤廃、もしくは形式的で負担の軽いものに変えていく
ことがユーザーの利益に繋がり、エコカーの普及、ひいては二酸化炭素の排出
削減への近道にもなるはずです。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です